では、3DCGの長所と短所について考えてみましょう。

まずは長所をあげてみましょう。
2DCGで、たとえばワイングラスを描いたとしましょう。
しかし、いざ完成近くなってきたときにその構図を変えたくなったときには、
それまで描いていたものをあきらめ、一から描き直さなければなりません。

その点3DCGの場合、形状は個別に存在しているも同然ですし、
その形状の傾き、置き場所、照明のあて方、見る角度、
最終的なレンダリング前でしたらいくらでも変更がききます。
もちろんレンダリングした後でも、構図を変更して再度レンダリングすることも可能です。

さて、試しに3DCGで作成したワイングラスの構図をいくつか変更してみましょう。

 

まずはこんなグラスを描いてみました。

ん〜、ひとつじゃ物足りないな・・・
と思ったところで
グラスの形状をコピー(複製)して
転がしてみました。

角度が気に入らないな・・・
と思ったら、
カメラの視線を変えることも可能です。

ん〜、もっと大人びた雰囲気にしたかった・・・
と思ったら、
こんなふうに照明を変えることも可能です。

ちょっとアダルトな雰囲気になりましたね。

さて、いかがでしょうか?
上記では単純な効果を挙げてみましたが、
ほかにも3DCGでは様々なことが可能です。
モデリングさえしっかりしておけば、
マッピング、レンダリングの際に、様々なバリエーションを付けることができるようになります。

さらに、2DCGでは高度な表現力が要求されるであろう
「形状同士の反射」や「透明感のある質感」、「奥行きやピンボケ」など
複雑な効果も2DCGよりも正確に表現できることでしょう。
この講座でもすぐにとは行きませんが、順を追って触れていきたいと思います。

 

では、そのような素晴らしい3DCGを学ぶうえで避けて通れない
3DCGの短所について触れてみましょう。

まずは、前項でも軽く触れた通り、
3次元のものを2次元のモニターで処理することが挙げられるでしょう。
とはいえ、これは仕方のないことです。
2次元のモニターで3次元を疑似的に表現するために
上から見た図、正面から見た図、横から見た図、
そしてカメラ目線で見た図を駆使しながら形状を作成していくわけです。
この「どこから見るとどう見えるか」というのが
慣れてこないとなかなか馴染まないものなので、
「3DCGをかじってみたけどよくわからなくて挫折した」という方もたくさんいることでしょう。
しかし!
逆に言えばこの「疑似3次元」の表現は、
言ってみれば3DCGを始めるための登竜門のようなものです。
ここで挫折してしまっては、素晴らしい3DCGの世界を垣間見ることができません。

もうひとつ挙げてみましょう。
長所のところで述べたように、
人間の描画力ではなかなか表現しにくい描画方法を
コンピューターが計算で処理してくれるのですから、
コンピュータの処理能力が大きく影響してきます。
形状が複雑になると、また形状が大量だったり、レンダリング設定が細かかったりすると
レンダリング時間が非常にかかります。
できるだけ高性能なコンピューターで処理できればいいのでしょうが、
そうそう買えるものでもありませんから、
モデリング、マッピングを集中的に済ませ、
レンダリングはテレビを見ながら、大きなデータならお出かけしている最中に・・・、
など各自での工夫が問われてくるところです。
ちなみに筆者は、「寝る前にレンダリングして、起きたときには完成している」
ということも結構経験あります。

その他、短所として挙げようと思えばいろいろと出てくるものですが、
あまり皆さんのやる気をくじくようなことを書いても仕方がありませんので、
その他の短所は、この講座で克服できるものとして括ってしまいましょう。



では、次のコーナーで、
今回取上げる3DCGソフト「Shade」について、
バージョンによる違いや画面構成、操作方法などを見ていくことにしましょう。