さて、「表面材質を変えてみよう」の時に作った「街灯」で先送りにしていた
「背景の設定」をここで学習していきましょう。
背景の定義として覚えておきたいことは、
Shadeの3次元空間の地平線を境界として上半球と下半球に無限の平面として設定されること、
3次元空間に実体として存在しないこと、
背景には一つの画像が繰り返し並べられる、
と言ったところでしょうか。
3次元空間に実体として存在しない、とはどういうことかと言いますと、
たとえば平面の上に立方体が乗っていたとすると、立方体の影は平面に落ちるようになります。
しかし、これは実体があるからであって、
実体のない背景には影が落ちることはない、ということです。
では、実際に背景を設定するウインドウを見ていきましょう。
「表示」メニューから「背景」を選択します。
背景の設定は、上半球と下半球で独立して設定できます。
テクスチャーは「無し」と書かれたメニューから選択します。
左の「1」と書かれたところをクリックすると、テクスチャの階層が選べます。
これを使用すれば、表面材質と同様にテクスチャを最大5階層まで重ねることができます。
では、実際に「街灯」の背景の設定をしていきましょう。
まずは、「街灯」のイメージをもう一度見てみると、
このようになっていました。
斜め上から見下ろした状態ですので、見えている背景は「下半球」です。
「半球」のプルダウンメニューから「下半球」を選択します。
また、テクスチャは「チェック」を使用しています。
テクスチャのプルダウンメニューから「チェック」を選択して下さい。
背景設定ウインドウは現在、
このようになっていますね。
この状態で一度レンダリングしてみましょう。
こうなりました。
チェックになっているのはいいのですが、
色も違いますし、チェックの細かさも違いますね。
これらを設定していきましょう。
色の変更は、チェックの場合最低2色使いますので、2ヶ所で設定します。
基本色の変更は「半球」メニューの下でおこないます。
現在黒になっているところをクリックすると、Macintoshの場合は、
Windowsの場合は、
こういったウインドウが出て、色を設定することができます。
ここで、ちょっと濃いめの青を選択しましょう。
そうすると基本色、つまり上のイメージで言うところの「黒」になっていたところが「青」になります。
次は「チェック」になるのに必要な、もう一色を選択します。
これはテクスチャである「チェック」の設定となりますので、
テクスチャウインドウの「詳細設定スライダ」で変更します。
まず色の指定は、「マッピングスライダ」の右の白い部分をクリックします。
すると、先程と同様に色を選択するウインドウが出てきますので、
ここで「薄めの青」を選択しましょう。
さて、これで、色の選択は終了です。
次にサイズの変更をしましょう。
「背景の定義」でも触れましたが、
「背景」は同じテクスチャが繰り返されて表示されます。
その基本となるテクスチャのサイズを変更すると、背景の繰り返しが細かく、そして多くなりますね。
そのサイズを設定するのは「詳細設定スライダ」の中の「サイズ」です。
初期設定ではX方向、Y方向ともに「1.00」と設定されていますが、
今回は両方向ともに半分の「0.50」とします。
ここまで設定すると、「背景設定ウインドウ」は、以下のようになっています。
さて、ここでもう一度レンダリングしてみましょう。
出来上がりました!
なお、皆さんも同様な手順で完成したかと思いますが、
「色がちょっと違ってるぞ?」という方もいるかと思います。
これは、色を選択するウインドウで数値入力しないかぎり仕方がないことです。
あまり細かい違いは気にせずに、まずは使い方をしっかりと頭に入れておきましょう。
なお、今回は使いませんでしたが、
「詳細設定スライダ」の「密度」とは、
テクスチャで「雲」の密度を設定するものです。
「雲」以外のテクスチャの時には効果はありません。
また、「マッピングスライダ」は、基本色に対するテクスチャの濃度を設定します。
今回テクスチャの色として「薄い青」を使用しましたが、
これの濃度を低くしていくと、どんどん「基本色」に近づいていき、
最終的に「基本色」で設定した「濃い青」と同じ色になってしまいます。
これらは、あまり使いませんが、「こういうこともできるんだ」程度に覚えておくといいでしょう。
なお、「背景の定義」でも触れましたが、
背景には影が落ちていないことがわかりますか?
見た感じ、「チェックの床」になっているようにも思いますが、そうではありません。
あくまでも背景であって、地面とか床ではないので影は反映されません。
今後作品を作っていくうえで、「地面や床に影を落としたい」という場面も出てくるかと思いますが、
そういうときには「背景」で設定するのではなく、
「地面や床」に相当する平面をひとつの形状として用意しておく必要があります。
以下にその一例を挙げてみましょう。
左側が「背景」で設定したチェック部分です。
右側は「平面」を作って、その表面材質を似たようなチェックにしたものです。
「背景」には影が落ちていないけれど、「平面」には影が落ちているのがわかります。
この違いも頭に入れておきましょう。
今回で取り急ぎ簡単な形状を使った作品を完成させることができました。
しかし、その作業の中で何度もレンダリングに時間をとられたと思います。
次回はレンダリングの細かい設定とあわせて、
レンダリング時間を減らすコツも学んでいきましょう。